共同課題「海からの歴史地理」と開催方式について

 第58回(2015年度)・第59回(2016年度)の共同課題「地域資源の歴史地理」では,
試験的に1年目をシンポジウム形式,2年目を希望者による発表形式で開催しました
が,2年目の「共同課題」での発表者は多くありませんでした。そこで第60回(2017年
度)・第61回(2018年度)大会では,初年度に広く会員から「共同課題」に関係する発
表を募り,2年目においてシンポジウム形式での開催をするという従来形式に戻すこ
ととします。

(趣旨)
 我が国は海に囲まれた島国であり,その歴史は海からの影響を強く受けてきた。
海は交通の障壁となる一方で,国内外の人々や物の移動の交通路として機能し,
国内外の人・物の交流の重要な媒体となってきた。また,海は生業の場として人々
に水産物の恵みをもたらす反面,津波などの災いをもたらす存在でもあった。これ
らの過去の海と人々との関わりの実態を解明することは,そのこと自体の意義にと
どまらず,これまでに蓄積されてきた「陸地の」歴史地理学の成果を捉え返す契機
にもなるであろう。さらに,地図に描かれた海に対する人々の認識,逆に海からみ
た陸地のイメージなど,歴史地理学においては興味深く,かつ重要な課題も少なく
ない。このような海と人々との多様な関わりについて,国際交流の歴史を含めて,
歴史地理学の観点から多角的な議論を喚起したい。なお,共同課題の対象は日
本に限るものではない。